![スマートフォンを持つ女性の横顔](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/ib85356e599c32ebc/version/1685414366/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%82%92%E6%8C%81%E3%81%A4%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E6%A8%AA%E9%A1%94.png)
宮崎 祥一 / ブランドプロデューサー
SAS Institute、Teradata、Honeywellなどの国際的企業において、アナリティクスサービスのビジネス開発を担当。海外で実績を積んだ最先端のアナリティクス手法を、日本の主要企業に導入。ハイテク、金融、医薬、通信、家電、流通、小売、飲料、食品、通販業界など、幅広い分野の企業に対する支援を行う。アナリティクスの適用範囲は、マーケティング分析、リスク管理、品質管理、需要予測、在庫最適化など多岐にわたる。データ分析とブランド構築の戦略を融合させる新しいアプローチを提供するため、株式会社アルファブランディングを創業。価格競争に陥らない強固なブランド構築をサポートしている。
![宮崎祥一のプロフィール写真](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=151x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/if4713b74c2c7fe3f/version/1686853824/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E7%A5%A5%E4%B8%80%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%86%99%E7%9C%9F.png)
今日の論点
どうすれば上手く伝えることが出来るのか?
顧客が必要とするタイミングで、タイムリーに情報を届けると顧客満足度が高まります。タイミングを間違えると、逆に不信感を持たれてしまいます。まぁ、契約する直前に商品カタログを持ってこられても、使いみちがないということです。
今回はこの情報を提供する精度を向上させるために、「クロスメディア」をご紹介します。
目次
1.1 クロスメディアとはなにか
1.2 クロスメディアを実施する5つのステップ
2. クロスメディアを実施する3つのメリット
2.1 セールスに必要な時間を短縮することができる
2.2 提案の精度を向上させることができる
2.3 顧客満足度が高まる
3. まとめ
3.1 次のステップへ進むための方法を考えろ
1. クロスメディアを実施する方法
![クロスメディアの概念図とタブレットPCを操作する手](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/if5c1783056f2863f/version/1685414397/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%A6%82%E5%BF%B5%E5%9B%B3%E3%81%A8%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88pc%E3%82%92%E6%93%8D%E4%BD%9C%E3%81%99%E3%82%8B%E6%89%8B.png)
1.1 クロスメディアとはなにか
「クロスメディア」とは、商品やサービスを提案する際に、複数のメディアを使用して情報を提供し、契約に至るまでの手法のことです。
顧客が商品やサービスを認知して、契約に至るまでのプロセスには、さまざまな顧客接点があり、その顧客接点ごとに必要とする情報が異なります。
仮に顧客が、まだ商品やサービスをよく知らない段階だとすると、このタイミングで必要なものは商品情報です。適切な顧客接点を経由して、カタログやチラシなどを提供する必要があります。しかし、このタイミングで、契約後のアフターサポートの情報は必要ありません。各ステップごとに必要な情報は異なるのです。
「必要な情報」を「必要なタイミングで提供」するためのメディア活用手法が、クロスメディアなのです。
1.1 クロスメディアを実施する5つのステップ
![カスタマジャーニーマップの概念図](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=456x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/ib2867a70cee204fb/version/1685414408/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E6%A6%82%E5%BF%B5%E5%9B%B3.png)
クロスメディアを実施するにあたって、カスタマジャーニーマップを作成する必要があります。これは顧客が商品やサービスを認知して、購入に至るまでのプロセスを図にしたものです。
セールスステージ毎にどのような顧客接点があるのか、またその顧客接点ではどのような情報を提供する必要があるのか、それらをビジュアル化する必要があります。
カスタマージャーニーマップを作成し、クロスメディアを実施するためには、下記の5つのステップが必要です。
1.ペルソナを設定する
自社の顧客を具体的なひとりの人物像まで落とし込んだものを「ペルソナ」と呼びます。まずはじめに、これを準備しましょう。カスタマジャーニーマップに、リアリティを持たせるために必要な作業です。作成方法については、ブログ記事「ペルソナで顧客の課題を絞り込め」をご参照ください。
2.購買に至るまでのステップを決める
前段で準備した「ペルソナ」を使います。このペルソナが、どの様なプロセスを経て購入に至るのか、そのプロセスを検討します。上記の図では「認知→情報収集→検討→購入→再購入」としていますが、これにこだわる必要はありません。自社のプロセスに合ったものを設定してください。
3.顧客接点をマッピングする
顧客接点とは、顧客が企業と接するポイントのことです。この顧客接点を全て洗い出し、カスタマジャーニーマップにマッピングします。これにより、どのステップで、どのような顧客接点があるのかを把握することができます。顧客接点の詳細については、ブログ記事「競合他社への乗り換えを防止する方法」をご参照ください。
4.顧客接点ごとに必要な情報を洗い出す
顧客接点ごとに必要とする情報は異なります。情報収集のステップで契約書の雛形を渡されても困るでしょうし、契約後に商品カタログを渡されても使いみちに困ります。顧客接点ごとに、どのような情報が必要なのかを洗い出してください。
5.適切なクリエイティブを用意する
顧客接点ごとに提供するべき情報が決まれば、それに基づいてクリエイティブを制作する必要があります。カタログ、提案書、Webサイトなど、その顧客接点に応じたものを用意してください。
以上の5つのステップで、クロスメディアを実施することが出来ます。しかしこれで終わりではありません。このプロセスで問題がないのかを、常にチェックを続ける必要があるのです。
2. クロスメディアを実施する3つのメリット
![パソコンでアイデアを思いついた男性](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/i2855cd8a8a109ec6/version/1685414420/%E3%83%91%E3%82%BD%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%81%A7%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E3%82%92%E6%80%9D%E3%81%84%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%9F%E7%94%B7%E6%80%A7.png)
2.1 セールスに必要な時間を短縮することができる
必要な情報を必要なタイミングで提供することができれば、顧客が意思決定に要する工数を、大幅に削減することが出来ます。これによって、購入や契約に至るまでの時間を短縮することができます。
また、無駄な情報のやり取りがなくなりますので、一人の顧客にかける時間も短縮・削減することが出来ます。
2.2 提案の精度を向上させることができる
顧客接点で必要な情報を提供しても、なかなか次のステップに移行してもらえないことがあります。これは、いま提供している情報だけでは、顧客は意思決定することが出来ず、判断を保留しているということです。
逆に言うと、意思決定を下すことができる情報を提供すれば、次のステップへ進めるということですので、提供する情報を見直す必要があります。このプロセスを繰り返していけば、時間とともに提案の精度を向上させていくことが出来ます。
2.3 顧客満足度が高まる
顧客からすれば、常に必要な情報が手元に届くという状態が続くため、意思決定にストレスがかかりません。特に購入や契約に不安を感じるようなタイミングで、それを払拭するような情報をタイムリーに提供すれば、顧客からの信頼度が高まります。
このようにストレスなく、購入や契約まで至ることができれば、顧客満足度は高まり、企業に対するロイヤリティーも向上します。
3. まとめ
![青い海と砂浜](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=940x10000:format=png/path/scdbf8fb811217f3e/image/ib9507a2d3cf3e52d/version/1625673054/%E9%9D%92%E3%81%84%E6%B5%B7%E3%81%A8%E7%A0%82%E6%B5%9C.png)
3.1 次のステップへ進むための方法を考えろ
クロスメディアを実施するのも、そのためにカスタマジャーニーマップを作成するのも、全て契約を受注するためです。
セールスステージを確実に前に進めてクロージングするためには、なにが必要なのか。また次のステージに進めないのには、なにが障害になっているのか。これらを考え続ける必要があります。
改善できる部分は少しずつかもしれませんが、その精度は確実に上がってきますので、継続することが大切です。