周年記念で失敗しない3つのポイント


今日の論点

多くの企業は節目の年で、周年記念のイベントを開催します。設立5周年記念を祝う・・・みたいなアレのことです。

 

えっ、あなた、周年記念のイベントを任されてしまったのですか・・・ご愁傷様です。

 

多くの企業の周年記念イベントでは、会社の歴史をまとめたカタログを作ってみたり、記念のグッズを作ってみたりと、「それって何かの役に立つの?」と聞きたくなるようなイベントが目白押しですよね。

 

周年記念のイベントですが、これは米国の企業も行います。しかし、その位置づけは全く異なります。米国の企業が周年記念のイベントを行う目的はただひとつ「売上の増加」です。

 

米国企業がやっているこの手法、とても役に立ちますので、ご愁傷様な方は、ぜひ読んでください。

 



顔写真:宮﨑 祥一/CEO, Alpha Branding Corp.

宮崎 祥一 (Shoichi Miyazaki) / CEO, Alpha Branding Corp.

SAS InstituteAvanadeTeradataなどの外資系アナリティクス企業でビジネス開発に携わる。海外で実践されている AI・アナリティクス実用化プロジェクト(購買行動分析、顧客嗜好分析、顧客接点分析、オムニチャネル分析)を、国内大手企業(流通、小売、飲料、食品、家電)に導入。2011年に株式会社アルファブランディングを設立し、ブランド育成事業を開始。2018年にAR事業をスタートさせ現在に至る。




周年イベントの企画はココに気をつけろ!

周年記念のイベントは営業ツールだ!

周年記念のイベントに関する意識調査

会社を設立して5年目や10年目などで実施される周年記念のイベントですが、そもそも社員はどのように思っているのでしょうか。下記は周年記念のイベントについての、アンケート調査です。

 

<周年記念のイベントは必要か?>

回答 割合

必要だと思う

18.7%

どちらかといえば必要だと思う

41.0%

どちらかといえば必要ない

19.9%

必要ない

12.6%

わからない

7.6%
無回答 0.1%

※小数点第二位以下を四捨五入

グラフ:周年イベントは必要か

出典:周年事業には企業日必要?それとも不要?, (周年事業ラボ 2017)

出典のデータを元に、弊社にてグラフを作成

 

「どちらかといえば必要ない」+「必要ない」

= 19.9% + 12.6% = 32.5%

 

3割以上の社員が周年記念のイベントを無駄だと思っている訳です。企業では年間に多くのイベントを開催しますが、その中でもたぶんダントツに無駄だと思われているでしょう。


なぜ周年記念のイベントは無駄だと思われるのか

この3割上の社員から無駄だと思われている周年記念のイベントですが、具体的に何をやっているのでしょうか。周年記念における取り組みに関するアンケート調査を見てみましょう。

 

<周年記念における取り組み>

回答 割合

社内イベント

61.6%

周年記念誌の制作

45.7%

社外向けのイベント

37.6%

記念品の制作

31.3%

歴史などのアーカイブ・編さん

22.6%

マス向けのプロモーション

10.7%

Webサイトの構築・リニューアル

10.0%

その他

1.5%

※小数点第二位以下を四捨五入

グラフ:周年における取り組み

出典:100年企業ほど周年事業への取り組みが真剣, (周年事業ラボ 2017)

出典のデータを元に、弊社にてグラフを作成

周年記念における取り組みの第一位は「社内イベント」です。優秀社員の表彰などを行うのでしょうが、嬉しいのは表彰された社員だけで、表彰されない大部分の社員にとってこのイベントは、拍手をする場でしかありません。

 

第二位は「周年記念誌の制作」です。社長からの感謝の言葉や、会社の歴史を振り返る座談会などが掲載されます。この記念誌ですが、何かの役に立つのでしょうか。そもそも誰か読みたい人はいるのでしょうか。もらって直ぐに捨てるのもアレなので、後日、不要な書類と一緒にシュレッダーです。

 

3割以上の社員が周年記念のイベントを「無駄」だと思う気持ちも解る気がします。

 


米国企業にとって周年記念イベントは営業ツール

米国企業も周年記念のイベントを行いますが、その目的は社員への慰労ではありません。あくまで売上の増加が目的です。売上を増やすために実施するのですから、当然ながら社外向けのイベントを開催します。

 

米国企業の営業マンの多くが、アカウントプランと呼ばれる、分厚い営業計画書を作成しています。今後の3カ年の営業方針やスケジュールなどを細かくプランニングするのですが、その中には周年記念イベントも盛り込まれています。

 

私が外資系IT企業に勤めていたときに、実際に行っていた周年記念イベントの活用方法をご紹介したいと思います。

 

 

<周年記念イベントの活用方法>

周年記念イベントではユーザーの表彰が行われますが、表彰される企業は「スゴイ先進的な活用事例」だからではありません。営業マンが今後3カ年で売上を立てるために、事例として横展開できる「地味だけど利益生む活用事例」が表彰されるのです。

 

営業マンはこの表彰されたユーザーを中心として、定期的な勉強会を開きます。そこに横展開できそうな見込み客を集めてくるのです。日本の企業は他の会社が何をやっているのかを、とても気にしますので、誘えば二つ返事で載ってきます。また、表彰された企業からの生の声は、営業マンからの提案と比べて、何倍もの効果がありますので、短期で契約を受注することができるのです。

 

このように外資系IT企業では、周年記念のイベントを営業ツールとして活用します。従って、どうすれば効果的に活用することができるのかとう議論はあっても、これを無駄であると考える社員はいません。日本でもこのような使い方が増えていけば、周年記念のイベントに対する見方も変わってくると思います。


周年記念で守るべき3つのポイント

周年記念の企画を進める上で、意識しておくべきポイントが3つあります。

  1. 周年記念は営業ツール
  2. 過去への感謝
  3. 未来へのビジョン

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

1.周年記念は営業ツール

周年記念のイベントが目指すゴールは「売上」です。どうすれば売上を増加させることにつながるのか、常にそれを念頭に置いて企画を考える必要があります。

 

従って周年記念イベントの企画では、営業マンとアカウントプランの内容を検討しながら、進めていくことが大切です。企画担当者が勝手に進めてはいけません。

 

 

2.過去への感謝

2つ目の「過去への感謝」とは、具体的にはユーザーを表彰するということです。建前上は感謝の意味を込めて表彰するのですが、実際のところは、横展開できる事例を持った企業を表彰するのです。

 

事前に決められた賞があって、どの企業が受賞に相応しいのかを決めるのではありません。それとは逆に、まず受賞させる企業を決めて、その後にその企業に相応しい賞のタイトルを決めるのです。

 

 

3.未来へのビジョン

3つ目の「未来へのビジョン」とは、これから会社が向かっていく方向性を指し示すということです。次の2つのメッセージを比べてみてください。

 

■メッセージA

  • これが新しいPCです
  • 美しいデザイン、簡単な操作性、高いセキュリティ
  • 1台いかがでしょうか?

 

■メッセージB

  • 世界を変えられると本気で思っている人にツールを届ける
  • 美しいデザイン、簡単な操作性、高いセキュリティ
  • これが新しいPCです
  • 1台いかがでしょうか?

 

メッセージAは一般的なPCメーカーのCMで、メッセージBはアップルのCMをベースに私が創作したものです。

 

メッセージBは心に響くと思いませんか。ビジョンを伝えるということは、企業の信念を伝えるということです。商品のスペックを詳細に説明するよりも強く心に響くのです。

 

ビジョンについては、既に社長が作成されているのかもしれませんが、多くの場合は作りっぱなしで、メンテナンスされていません。

 

この周年イベントのタイミングで、再検討されることをお薦めします。再検討した上で、変えずに使っていくというケースは、当然出てくるかと思います。

 

 

 

周年記念のイベントについて見てきましたが、これを営業ツールとみなして、いかに上手く活用するのかを考えてみてください。

 

周年記念イベントのゴールである「売上」に加えて、「過去への感謝」と「未来へのビジョン」を意識しながら企画を検討すれば、大きく外すことはありません。

 

儲かる仕組みとして周年記念イベントを定義し直すと、社内の協力も取り付けやすくなります。


ビジョンを届ける営業ツール

周年記念のイベントで社長がビジョンを語っても、それだけでは徐々に記憶が薄れてきます。何度も繰り返してビジョンを説明することが大切です。

 

ただ周年記念のイベントを、何度も開催することはできませんので、ビジョンを浸透させるための営業ツールが必要になってきます。

 

これは私どもが開発した「フォロアルファ」の動画です。「AR(Augmented Reality / 拡張現実)」を使った営業ツールで、社長に代わってビジョンを届けることができます。少なくともあなたの会社の社長よりも、情報を拡散する能力は高いと思います。

 

名刺やダイレクトメールなどに、このフォロアルファを埋め込んでおけば、驚きのAR体験がお客様の心をつかみ、あなたの会社のビジョンを浸透させることができます。また、他のARアプリのように、面倒なインストール作業は必要ありません。

 

下記に実物を掲載していますので、ウッカリここまで読んでしまった人は、ついでに下記のリンク先も覗いてみてください。