アフェリエイターと上手く協業する方法とは

オンライン配信を行うカメラのレンズを持った男性

宮崎 祥一 / ブランドプロデューサー

SAS Institute、Teradata、Honeywellなどの国際的企業において、アナリティクスサービスのビジネス開発を担当。海外で実績を積んだ最先端のアナリティクス手法を、日本の主要企業に導入。ハイテク、金融、医薬、通信、家電、流通、小売、飲料、食品、通販業界など、幅広い分野の企業に対する支援を行う。アナリティクスの適用範囲は、マーケティング分析、リスク管理、品質管理、需要予測、在庫最適化など多岐にわたる。データ分析とブランド構築の戦略を融合させる新しいアプローチを提供するため、株式会社アルファブランディングを創業。価格競争に陥らない強固なブランド構築をサポートしている。

宮崎祥一のプロフィール写真


今日の論点


アフェリエイトマーケティングの始め方

アフェリエイト(Affiliate)は、英語で「提携」や「関連」を意味する言葉なのです。ブログとかを読んでいると、よく目にしますよね。個人で商品やサービスを宣伝することを副業とする方(アフェリエイター)が増えたためだと思いますが。

 

そのアフェリエイトですが、アフェリエイター向けのブログ記事はよく見かけるのですが、企業向けのブログ記事はあまり見かけませんので、今回は「アフェリエイトマーケティング」について解説したいと思います。

 

このブログ記事、用語の解説などが多く、かなり長いです。最後まで到達する方は、たぶん誰もいない・・・(TT)/



目次


1. アフェリエイトマーケティングとは?


ネット配信用のカメラと背面液晶に映る男性

1.1 アフェリエイトマーケティングとは何か?


アフェリエイトマーケティング(Affiliate Marketing)は、他者の商品やサービスを紹介し、紹介経由で購入や契約が成立した際に紹介者(アフェリエイト)が報酬を受け取る仕組みのマーケティング手法です。具体的には、アフェリエイトプログラムに参加することによって、アフィリエイトリンク(特定の商品やサービスを宣伝するリンク)を得て、それを自分のブログやウェブサイト、ソーシャルメディアなどで紹介します。

  

アフェリエイトマーケティングの特徴は、広告主があらかじめ予算を設定するのではなく、アフィリエイターの活動によって生じた成果に応じて報酬を支払う点です。簡単に言うと成果報酬型、いわゆる歩合給だということです。これにより、広告にかかるコストを効率的に運用し、ROI(投資対効果)を最大化することが可能です。

 

また、アフィリエイターは自身の信頼性や専門知識を活かして、フォロワーに対して広告主の商品やサービスを紹介することができます。これにより、広告主はブランドイメージの向上や、フォロワーとの信頼関係の構築につなげることができます。


1.2 アフェリエイトマーケティングの種類


アフェリエイトマーケティングには、いくつかの種類があります。主だったものを見ていきましょう。

 

1. ペイパーセール(PPS: Pay Per Sale):アフィリエイターがリンクを紹介し、そこから商品が購入された場合に報酬が発生します。報酬は通常、販売価格の一定割合です。このモデルは広告主にとってリスクが低く、成果に基づいた報酬体系が特徴です。例:Amazonアソシエイト

 

2. ペイパークリック(PPC: Pay Per Click):リンクがクリックされるたびにアフィリエイターに報酬が支払われます。広告主は訪問者を集めるためにこのモデルを使用し、クリック数に基づいて広告費を支払います。コンバージョン(購入や登録)が発生しなくても報酬が発生するため、広告主にはリスクがあります。例:Google AdSense

 

3. ペイパーリード(PPL: Pay Per Lead):特定のアクション(例:フォームの記入、会員登録)がリンク経由で完了した場合に報酬が発生します。リード獲得を重視する広告主が利用し、リードの質が重要です。このモデルは、見込み顧客の情報を収集する目的で広く利用されています。例:保険見積もりサイト、金融サービス

 

4. サブアフィリエイト:アフィリエイターが他のアフィリエイターを紹介し、その新規アフィリエイターが得た収益の一部を紹介者が受け取ります。これにより、アフィリエイトネットワークが拡大し、紹介者も継続的な収益を得ることができます。二層の収益構造であるため、ネットワーク効果が期待されます。

 

5. クーポンサイト/キャッシュバックサイト:クーポンコードやキャッシュバックを提供し、ユーザーを集めます。ユーザーがリンクを経由して購入した場合に報酬が発生します。このモデルは、ユーザーに直接的な利益を提供することで、訪問者数とコンバージョン率を向上させることができます。例:楽天リベイツ、イーベイツ(Ebates)

 

6. コンテンツサイト:

ブログやレビューサイトを通じて商品やサービスの詳細なレビューや比較記事を提供します。信頼性の高いコンテンツを提供することで、読者の信頼を得て、リンク経由の購入を促進します。質の高いコンテンツとSEO対策が成功の鍵となります。例:価格.com、楽天インサイト

 

 

これらのタイプを組み合わせることで、より効果的なアフィリエイトマーケティング戦略を構築することができます。


1.3 アフェリエイトネットワークとは?


アフィリエイトネットワークは、広告主(企業)とアフィリエイター(提携者)をつなぐプラットフォームであり、アフィリエイトマーケティングを効率的に実施するためのサービスを提供します。

 

企業が独自でアフィリエイトのインフラを整備するのは非常に大変です。技術的な設定やトラッキング、報酬管理など多くの手間がかかるためです。アフィリエイトネットワークを利用することで、これらの業務を効率的に管理・運用できます。アフェリエイトマーケティングを始めたばかりの企業にお勧めです。以下に、主要な機能と利点を紹介します。

 

 

 

アフェリエイトの模式図:アフェリエイター、アフェリエイトネットワーク、顧客、広告主の関係性を表す

※クリックで拡大

 

 

/ 主要機能 /

  • トラッキング: アフィリエイトリンクのクリック数やコンバージョンを追跡し、正確な報酬を計算。
  • レポート作成: パフォーマンスデータを提供し、マーケティング活動の効果を分析。
  • 支払い管理: アフィリエイターへの報酬支払いを管理し、広告主の手間を省く。

 

/ 利点 /

  • アクセスの広範性: 多数のアフィリエイターにリーチ可能。
  • 信頼性: 不正行為を防止するセキュリティ対策。
  • 時間とコストの節約: 管理業務の効率化により、企業はマーケティング活動に専念できる。

 

/ 主なアフィリエイトネットワーク /

  • A8.net: 日本最大級のネットワーク。多様な業種に対応。
  • ValueCommerce: 広範な広告主と提携し、信頼性が高い。
  • アクセストレード: 多様なジャンルの商品やサービスを扱う。

 

 

アフィリエイトネットワークは、アフィリエイトマーケティングを効果的に実施するための不可欠なツールです。企業はこれを活用することで、効率的かつ広範なプロモーション活動を展開できます。


1.4 なぜ注目されているのか?


アフェリエイトマーケティングが注目を集めている理由は、効果的な広告展開が可能であることや、企業が広告にかかるコストを最小限に抑えられることなど、多くのメリットがあるためです。以下に主な理由を説明します。

 

1. 広告費を最小限に抑えられる:アフェリエイトマーケティングでは、報酬が成果(クリックや購入など)に応じて支払われる成果報酬型であるため、広告にかかるコストを効率的に運用することが可能です。これにより、企業はリスクを最小限に抑えながら、効果的なプロモーション活動を展開できます。

 

2. アフィリエイターの信頼性を活用できる:アフィリエイターは、自身のウェブサイトやブログ、SNSなどでフォロワーと信頼関係を築いていることが多いため、その信頼性を活用して商品やサービスを紹介することができます。これにより、顧客はアフィリエイターのレビューや感想を信頼し、企業のブランドイメージや信頼性の向上につながります。

 

3. 新規顧客を獲得しやすい:アフィリエイターは様々な業界やジャンルで活動しており、独自のフォロワーや顧客層を持っています。これにより、広告主はアフィリエイターのネットワークを活用して、新規顧客を獲得しやすくなります。また、ターゲット層に合わせたアフィリエイターと提携することで、効果的なターゲティングが可能になります。

 

4. データに基づく戦略立案が可能:アフェリエイトマーケティングでは、広告主はアフェリエイターのフォロワーに関する行動ログ(クリック数、購入数など)を収集・分析し、戦略立案に活用することができます。これにより、広告活動の効果を把握しやすくなり、広告素材の改善が容易になります。

  

 

これらの理由によって、アフェリエイトマーケティングは多くの企業にとって魅力的なマーケティング手法として注目されています。



2. アフェリエイトマーケティングの活用事例


通販業者の倉庫にあるベルトコンベアーと出荷する荷物

2.1 アフェリエイトネットワークを利用した事例:Dell India


アフェリエイトネットワークを利用したアフェリエイトマーケティングの成功事例として、Dell Indiaを紹介します。独自のアフィリエイトプラットフォームを用意するのではなく、外部のアフェリエイトネットワークを使った事例です。

 

/ 背景 /

Dell India はPCおよび関連製品のグローバルリーダーであり、インド市場でのアフィリエイトプログラムを強化することを目指していました。

 

2020年9月、Dell India はインドを含む複数地域のアフィリエイトプログラムを統合し、アフェリエイトネットワークとしてCJ Affiliateを選択しました。これにより、売上や収益、トラフィックの質を向上させることを目指しました。

 

 

/ 戦略 /

パートナーの選定と導入: Dell India のチームはCJ Affiliateのサポートを受け、クーポンサイト、ロイヤリティプログラム、コンテンツサイト、比較サイトなど、さまざまなビジネスモデルのトップパートナーを選び、Dell India のプログラムに参加させました。

 

紹介期間の延長: 紹介期間(リファラルウィンドウ)とは、アフィリエイトリンクをクリックした後、一定期間内に購入やアクションが発生した場合に、その成果がアフィリエイターにクレジットされる期間のことです。Dell India はこの紹介期間を3日から30日に延長しました。これにより、アフィリエイターの収益が増え、全体としてプログラムの効果が向上しました。

 

高価格商品の導入: 初期段階では低価格商品を中心に販売していましたが、プログラムの成功を受けて、高価格商品のXPSやAlienwareをアフィリエイト経由で販売するようにしました。これにより、平均注文額(AOV)が20%増加しました。

 

 

 

/ 成果 /

2020年の第四四半期を基準(100%)とした場合、以下のような伸び率が見られました。例えば、2021年第三四半期(Q3)の売上は、2020年第四四半期(Q4)と比較して2.9倍(290%)に増加しています。

 

指標 Q4 Q1 Q2 Q3
売上 100% 120% 250% 290%
収益 100% 120% 230% 280%
クリック数 100% 170% 440% 480%

 

Dell India がアフィリエイトプログラムにおいて紹介期間を3日から30日に延長したことで、アフィリエイターがより多くの成果を得る機会が増え、彼らの活動価値が最大化されました。この戦略は、アフィリエイターの自信と意欲を高める効果もあり、結果としてプログラム全体の成功に寄与しました。

 

参考:Dell India Consumer Affiliate Program Sees Big Growth After Migrating to CJ

 

 


2.2 独自のアフェリエイトプラットフォームを構築した事例:Amazon


独自のアフェリエイトプラットフォームを構築したアフェリエイトマーケティングの成功事例としてAmazonを紹介します。みなさんAmazonについてご存じだと思いますが、念のために簡単に会社概要を説明します。

  

/ 背景 /

Amazonは世界最大のオンラインマーケットプレイスであり、幅広い商品を提供しています。Amazonアソシエイトプログラムは、アフィリエイターがAmazonの商品を紹介し、リンク経由で購入が発生すると報酬を得られるアフィリエイトプログラムです。世界中のブログやウェブサイト運営者がこのプログラムを活用し、収益を上げています。

 

/ 戦略 /

登録: アフィリエイターは、まずAmazonアソシエイトプログラムに無料で登録します。登録後、専用の管理画面からプロモーションリンクやバナー広告を取得できます。

 

リンク生成: Amazonの豊富な商品ラインナップから、自分のサイトの内容や読者の関心に合った商品リンクを生成し、ウェブサイトやブログ、SNSに貼り付けます。

 

コンテンツ作成: 商品レビュー、使用体験、比較記事など、質の高いコンテンツを作成します。これにより、読者の信頼を得て、リンクのクリック率を向上させます。

 

SEO対策: 検索エンジン最適化(SEO)を行い、ウェブサイトの検索順位を上げることで、より多くの訪問者を集めます。キーワードの選定や内部リンクの最適化が重要です。

 

/ 成果 /

Amazonアソシエイトプログラムを活用することで、多くのアフィリエイターが安定した収益を得ています。例えば、商品レビューサイトを運営するアフィリエイターは、リンク経由での購入が増加し、月に数千ドルの収益を上げることができるケースもあります。特にホリデーシーズンやセール期間中には、収益が大幅に増加する傾向があります。

 

/ 成功要因 /

多様な商品ラインナップ: Amazonは数百万点の商品を取り扱っているため、アフィリエイターは自分のサイトのテーマや読者層に合った商品を容易に見つけることができます。これにより、ターゲットマーケティングが効果的に行えます。

 

高い信頼性: Amazonというブランドは世界的に信頼されており、消費者の購買意欲を高めます。アフィリエイターが紹介する商品が信頼できると認識されやすく、コンバージョン率が向上します。

 

優れたプロモーションツール: Amazonはアフィリエイターに対して、多様なプロモーションツールを提供しています。バナー広告、テキストリンク、リンクジェネレーター、ウィジェットなどを活用することで、プロモーションの効果を最大化できます。

 

リアルタイムレポート: Amazonの管理画面では、アフィリエイトリンクのクリック数や売上、報酬をリアルタイムで確認できます。これにより、アフィリエイターは効果的なプロモーション戦略を迅速に調整し、収益を最大化することができます。

 

これらの成功要因により、Amazonアソシエイトプログラムは多くのアフィリエイターにとって効果的な収益手段となっています。



3. アフェリエイトマーケティング:ここを押さえろ!


POINTと書かれた積木とその上で光る電球

3.1 不正行為の監視が最重要課題


いつものように、「アフェリエイトマーケティングを成功に導くには、企業のビジョンや信念を語ることだ!」と言いたいところですが、最も注意するべきことは、なんと「不正の監視」です。

 

アフィリエイトマーケティングでは、不正クリックや不正コンバージョンなどの不正行為が発生するリスクがあります。これにより、企業は無駄な広告費を支払うことになり、全体的なマーケティング効果が低下する可能性があります。

 

 

/ 不正行為の監視 /

広告費の無駄: 不正クリックや不正コンバージョンにより、実際に価値のある顧客ではなく、無価値なトラフィックに対して広告費が支払われることになります。

 

データの信頼性: 不正行為が混在することで、アフィリエイトプログラムのパフォーマンスデータが歪められ、正確な分析や戦略の策定が困難になります。

 

ブランドの信頼性: 不正行為が発覚すると、企業のブランドイメージが損なわれる可能性があります。

 

 

/ 具体的な対策 /

信頼性の高いネットワークを選ぶ: CJ AffiliateやA8.netのように、不正行為の監視と防止に力を入れている信頼性の高いネットワークを選ぶことが重要です。

 

監視ツールの利用: 不正行為を検出するための専門ツールやソフトウェアを利用することで、リアルタイムでトラフィックを監視し、不審な活動を検出できます。

 

定期的なレポートとレビュー: 定期的にパフォーマンスレポートを確認し、異常なパターンや疑わしいアクティビティがないかをチェックします。

 

 

アフィリエイトネットワークを利用する際には、不正行為の監視と防止に特に注意を払うことが重要です。これにより、広告費の無駄を防ぎ、データの信頼性を確保し、ブランドの信頼性を守ることができます。



4. アフェリエイトマーケティングの実装ステップ


Implementation stepsの文字と5つの木の階段(ステップ)

4.1 実装するための具体的なステップ


アフェリエイトマーケティング戦略の立案において、具体的なステップを以下に詳しく説明します。なお独自のプラットフォームを構築するのではなく、アフェリエイトネットワークの利用を想定しています。

 

/ 計画フェーズ (Planning Phase) /

1. 目標設定: アフィリエイトプログラムの具体的な目標を設定する(例:売上10%増加、ブランド認知度向上)。


2. ターゲット層の明確化: 顧客の年齢層、性別、地域、興味・関心、購買履歴などを分析し、ターゲット層を特定する。


3. 競合分析: 競合他社のアフィリエイトプログラムを調査し、差別化ポイントを見つける。


4. プログラム設計: 報酬体系(固定額、歩合制など)、参加条件、ポリシーを設計する。

 

 

/ 準備フェーズ (Preparation Phase) /

5. プラットフォーム選定: アフィリエイトプログラムを管理するためのプラットフォーム(例:ShareASale、CJ Affiliate)を選ぶ。


6. クリエイティブ素材の準備: バナー、リンク、テキスト広告などのプロモーション素材をデザインし、準備する。


7. 契約とガイドライン作成: アフィリエイターとの契約書やプログラムガイドラインを作成し、法的側面をカバーする。


8. トラッキング設定: コンバージョンやクリックを正確に追跡するためのトラッキングシステムを設定する。

 

 

/ 実施フェーズ (Execution Phase) /

9. アフィリエイターのリクルート: ターゲット市場に合ったアフィリエイターを募集し、プログラムに参加してもらう。


10. 教育とサポート: アフィリエイターに対してプログラムの利用方法や成功事例を共有し、サポートを提供する。


11. プロモーションの開始: アフィリエイターが自分のチャネルでプロモーションを開始するよう支援する。


12. コミュニケーションの維持: 定期的にアフィリエイターと連絡を取り、フィードバックやサポートを行う。

 

 

/ モニタリングフェーズ (Monitoring Phase) /

13. パフォーマンスの追跡: トラッキングツールを使用して、各アフィリエイターのパフォーマンスを継続的にモニタリングする。


14. 分析とレポート作成: 定期的にデータを分析し、プログラムの効果を評価する。具体的なKPI(例:売上、クリック率、コンバージョン率)に基づいてレポートを作成する。


15. 改善の実施: 分析結果に基づいて、プログラムの改善点を見つけ、必要な調整を行う。例えば、報酬体系の見直しやプロモーション素材の更新など。


16. アフィリエイターの評価とフィードバック: 優秀なアフィリエイターを評価し、フィードバックを提供してさらなるパフォーマンス向上を促す。

 

 

企業ごとに置かれている状況が異なりますので、上記の項目を参考にしながら、アフェリエイトマーケティングの導入計画を立ててください。最初から完璧な戦略を立てることは難しいですが、試行錯誤を繰り返しながら、徐々に改善していくことが大切です。



5. アフェリエイトマーケティングのメリットとデメリット


メリットとデメリット

5.1 メリット


1. 広告費が成果報酬型である:アフェリエイトマーケティングでは、多額の広告費をかけることなくプロモーション活動を開始できます。また成果が出た場合のみ報酬を支払う成果報酬型であるため、企業は広告費を節約し、効果的なプロモーション活動を展開できます。

 

2. アフィリエイターの信頼性を活用できる:フォロワーは、自分が信頼を寄せるアフェリエイターが提供する情報や意見に共感することが多く、効果的なプロモーションが期待できます。企業は、アフィリエイターを通じて商品やサービスの価値を伝え、顧客との信頼関係を構築することができます。

 

3. 新規顧客獲得が容易である:アフェリエイトマーケティングでは、アフィリエイターが持つフォロワーや顧客層を活用して、ターゲットになる新規顧客にアプローチすることができます。これにより、新規顧客獲得のコストが大幅に削減され、効率的に自社の顧客とすることができます。


5.2 デメリット


1. アフィリエイター管理に手間がかかる:適切なアフィリエイターを見つけるだけでなく、彼らとの連携や管理にも時間と労力をかける必要があります。アフィリエイターが多くなると、その管理が難しくなることがありますので注意が必要です。

 

2. ブランドイメージを棄損するリスクがある:アフィリエイターの行動や品質が、企業のブランドイメージに悪影響を与える可能性があります。アフェリエイターが適切でない手法や情報を用いると、それが企業の評判に悪影響を及ぼし、ブランドイメージを棄損するリスクが発生します。

 

3. 短期的な成果の追及がフォロワーとの関係を悪化させることがある:アフェリエイトマーケティングは成果に応じて報酬が支払われるため、短期的な成果を追求しすぎると、顧客との長期的な関係が築きにくくなることがあります。顧客のニーズを無視したり、適切でない手段で売り込みを行ったりすると、関係を悪化させてしまうことがあります。

 

これらのデメリットを踏まえた上で、アフェリエイトマーケティングを適切に運用し、企業の成長に寄与させることが重要です。アフィリエイターの選定や管理、顧客との長期的な関係構築に焦点を当てることで、デメリットを最小限に抑えることができます。



6. まとめ


まとめを指さす女性

6.1  今後のアフェリエイトマーケティング


アフェリエイトマーケティングは今後も成長が見込まれ、次のような可能性があります。

  • AIやデータ解析のテクノロジーの進歩により、より効果的な戦略立案やアフィリエイター選定が可能になる
  • マイクロインフルエンサー(フォロワー数が少ないが、ある特定の分野で高い影響力を持つ人物)の活用により、ターゲットをより絞り込んだ効果的なマーケティングが展開できる
  • グローバル市場においてもアフェリエイトマーケティングが普及し、国境を越えた提携が増加することが予想される

 

アフェリエイトマーケティングは、企業が顧客との信頼関係を築くための有効な手段です。適切な戦略立案とアフィリエイター選定を行い、その信頼性を活用すれば、企業の信頼性向上やブランド力の強化に繋がります。ただし、アフィリエイターの信頼性や品質に注意し、長期的な顧客関係を築くことを意識することが重要です。