生き残る学習塾はココが違う


今日の論点

会社からの帰り道、明るい看板がいくつか目に付きます。たいていはコンビニか学習塾です。

 

少子化対策が国の重要課題として取り上げられている中、今回は学習塾の生き残り戦略について、考えたいと思います。


生き残る学習塾はココが違う クチコミ客を増やすブランド戦略 アルファブランディング

個別指導型の学習塾は講師の「熱量」を伝えろ

学習塾の市場概況

矢野経済研究所の調べ(※)によると、2016年度の学習塾・予備校の市場規模は、前年度比0.5%増の9,620億円です。

 

少子化によって生徒が減少しているにもかかわらず、難関校への進学希望者は増加傾向にあり、受験対策に力を入れている学習塾は規模を拡大しています。

 

特徴を持った学習塾は成長傾向にありますが、その分、従来スタイルの塾を淘汰しているのが現在の状況と言えます。

※出展:「教育産業市場に関する市場調査を実施(2017年)」株式会社矢野経済研究所


学習塾の3つの形態

学習塾の分類する方法は、いくつかありますが、ここでは、集団授業型、個別指導型、eラーニングの3つに分けて解説します。

 

<集団授業型>

学校と同じように、講師一人が多くの生徒を教えるタイプを集団授業型と呼びます。昔からある学習塾のスタイルです。ただ学校と異なるのは、学力別にクラス編成がなされており、それぞれの生徒のレベルに合った授業を受けることが出来ます。

 

ただ、学力別にクラス分けされているとはいえ、既に理解していることを、重複して学習することも少なくないため、学習効率が下がってしまうことが懸念されます。

 

 

<個別指導型>

最近、急速に規模を拡大しているのが、この個別指導型の学習塾です。生徒それぞれに対して、個別の学習計画を立てて、理解度の低い部分に対して重点的に時間をかけます。

 

ただ、生徒1〜3人を一人の講師が担当するため、多くの講師を必要とします。それに伴い、受講にかかる費用も高額となる傾向にあります。

 

 

<eラーニング型>

インターネットの普及により、時間と距離の制約が大幅に取り払われました。授業の動画をインターネットで配信すれば、いつでも、どこでも授業を受けることが出来ます。

 

有名な講師が一度動画を撮影すれば、質の高い授業を全国の生徒が受講することが出来るようになります。また受講する人数の増加によって、生徒一人あたりの受講料を抑えることにも繋がります。


学習塾の未来予想図

難関校を目指した学習塾については、今後も拡大していくものと思われます。また、業態についてもインターネットの後押しを受けて、次の3つに集約していくものと考えています。

 

<コンテンツ提供型>

従来の集団授業型で提供していた学習コンテンツが、オンライン化していくことは、ほぼ間違いありません。

 

実際に通信教育事業者などが、有名講師を使った動画コンテンツの配信や、それに連動したテキストの販売などを開始しています。今後、これらのコンテンツを制作する会社が、業績を伸ばしていくでしょう。

 

あと、ユーザーの年齢が明確にわかるため、企業がOne to Oneマーケティングを行うには最適です。動画の冒頭に企業のCMをながしたり、映像の上下に企業や商品のロゴを出せば、受講費を無料化することも可能です。

 

 

<プランニング提供型>

受験の試験問題は各学校毎に、傾向が異なることが知られています。同じ英語の問題であっても、学校側がビジネスマンを養成したと考えているのであれば、長文読解やヒアリングの能力が重視されるでしょうし、弁護士を養成したいのであれ、難解な英文を読み解く文法力などに、重きが置かれるでしょう。

 

これら学校の出題傾向と現在の成績とのギャップを分析して、どの学習コンテンツをいつまでに終了させるべきなのか、受験までの道のりをプランニングするサービスが台頭してきます。既に一部の大手学習塾では、AIなどを活用したサービスも提供され始めていいます。

 

 

 

<個別指導型>

コンテンツが十分揃っていても、自力では解けない問題が必ず出てきます。それを一つずつ潰していく、マンツーマンのサービスが求められることになります。

 

また、解けない問題を懇切丁寧に教えることはもちろんのこと、学習に対する意欲を高めるような、メンタルトレーナー的な役割も担う必要が出てきます。

 

従来の学習塾は、この個別指導型にポジションを移すことになります。

 


集団授業型は個別指導型へ移行する

学習コンテンツの制作や、受験対策のプランニングは、大手企業が最新のテクノロジーを駆使しながら、サービスを展開していくでしょう。従って集団授業型の学習塾は、個別指導型へ業態を移行せざるを得ません。

 

またそれに伴い、個別指導型の学習塾の評価基準にも変化が生まれます。これまでは、難関校に何人合格させたという実績が、学習塾を評価する上での大切な指標でしたが、それらの指標の大部分は、コンテンツ提供型やプランニング提供型が引き取ってくれます。

 

 

個別指導型に求められる役割が、懇切丁寧な個別指導と、生徒の学習意欲のマネジメントに変化するために、合格実績から講師の「熱量」に評価基準が変化します。


学習塾は講師の「熱量」を伝えろ

ここで個別指導型の学習塾を誰かに紹介する、いわゆるクチコミのシチュエーションを考えてみたいと思います。

 

仮にあなたの子供が学習塾に通いはじめて、ここ数ヶ月で大きく成績を伸ばしたとします。自分の子供の成績が良くなったのでこの学習塾はオススメですと、友だちに伝えるでしょうか。

 

有益な情報なので伝えたい気持ちはありますが、「あの塾に通いはじめて、成績が上がったのよ。」とは、言いにくいものです。自慢話のように聞こえてしまうのは嫌なので、自ら積極的に話すことはありません。学習効果についてのクチコミは、あまり広がらない傾向にあります。

 

一方、これからの個別指導型の学習塾が、講師の「熱量」で評価されるならどうでしょう。解けない問題があると懇切丁寧に教えてくれたり、メールやSNSでまめに学習状況の連絡が来たりする場合です。「子供が通っている塾の先生、とっても熱心なのよ。」このフレーズであれば、友だちに伝えることが出来ます。

 

この「熱量」をプロモーションの中心に据えて、クチコミで生徒を増やす努力をすることが、個別指導型の学習塾が生き残っていくための、大切なポイントなのです。


熱量を伝えるパーソナルブランディング

講師の教えることに対する「熱量」は、個人の内面に帰属するものです。これを積極的にプロモーションする手法を、パーソナルブランディングと呼びます。

 

この熱量を伝えるためには、自分がなぜ学習塾を始めたのか、その「信念」を保護者や生徒に対して、継続的な行動で伝えていく必要があります。時間のかかるプロモーションですが、確実に実を結ぶマーケティング手法だとも言えます。

 

これらの手法を概要を解説した無料オンラインセミナーをご用意しております。是非、下記のリンクから「第1回:経営理念」ならびに「第5回:顧客接点」を受講してみてください。

 

リンク→「クチコミ客を増やす6つのステップ