街の電気屋さんの生き残り戦略


今日の論点

食器洗い乾燥機って便利ですよね。まぁ、私が皿洗いをしている訳ではありませんので、家内の受け売りなのですが、時間の節約になることはもちろんですが、 除菌や節水など、一度使うと止められないのがよく解ります。

 

我が家では近々引越しを予定しており、転居先のマンションには残念ながら食器洗い乾燥機がつい ていませんので、家電量販店に購入に行きました。家電量販店を数件回って価格を調べて、さらにはインターネットで販売されている価格を調べたのですが、近 所の電気屋さんに立ち寄ることはありませんでした。

 

なぜ立ち寄らなかったかと言うと、近所の電気屋さんではカタログ程度しか置いていない上に、価格も高い だろうと予想したためです。前置きが長くなりましたが、今回は街の電気屋さんのブランディングを考えてみます。

 


街の電気屋さんは生き残れるのか!?

街の電気屋さんは生き残ることが出来るのか?

ポジショニング

まず自社のポジショニングを考えてみましょう。

 

自社のビジネスを「電化製品の販売」と規定してしまうと、家電量販店やインターネット販売と価格競争に陥ってしまいます。しかし「電化製品に詳しい便利屋さん」と言うポジショニングではどうでしょう。

 

あなたのライバルは街の便利屋さんや、介護を請け負うデイケ ア・サービスの会社です。あなたは電化製品の知識では、圧倒的な優位に立つことが出来ます。電球ひとつでも訪問して交換するような、きめ細かいサービスが 差別化のポイントです。


ターゲッティング

次に顧客のターゲッティングです。サービスが良ければメーカー希望小売価格で購入しても良いと考える人を狙う必要があります。具体的には裕福な老夫婦など がターゲットとなるでしょう。

 

ここで大切なのは、価格を重視している人たちは、思い切って切り捨てることです。ターゲッティングとは「あなたが顧客を選 ぶ」と言うことで、「顧客があなたを選ぶ」のではありません。サービスではなく価格を重視している人を相手にしていては、タダ働きをさせられるだけで終 わってしまいます。


ペルソナ

人物やシチュエーションを特定して、架空の顧客イメージを作り出すマーケティング手法のことをペルソナと言います。このペルソナにより、具体的なサービス・プランの検討が容易になります。

 

ご主人は72歳、奥さんは69歳、2人の子どもたちはそれぞれ独立しており、たまに孫を連れて遊びに来ます。ご主人は元銀行員で一戸建てのローンも完済しています。現役時代に資産運用で貯めたお金と退職金、それに年金も貰っていますので、生活はかなり裕福です。最近の電化製品は機能が多く、自分では使 いこなせないと考えているのですが、誰かに聞くにしても子どもや孫は離れて暮らしているので、購入後の使用方法やメンテナンスに大して不安を持っています。

 

この人にどんなアクションを取れば、満足してもらえるでしょう?


アクションプラン

上記のペルソナに満足してもらえるような、アクションを考えてみましょう。

 

1) 顧客のプロファイリングを行う

接客の会話から、一緒に住んでいる家族構成だけではなく、子どもや孫が何人いるのか、どの程度の頻度で遊びに来るのかなどを把握しましょう。また趣味や興味を持っている対象などもヒアリングしましょう。この老夫婦が何を求めているのか、どこに課題を抱えているのかを知れば、あなたが何を提供出来るのかが解るからです。

 

2)定期的な情報提供を行う

商品を知らなければ、それを買いたいと思うことはありません。メーカーのカタログや自社のチラシなどを定期的に送ることで購買を喚起します。また、街の電気屋さんは店舗が小さいために、多くの商品を陳列して比較してもらうことは出来ませんが、この方法であれば、商品を容易に比較することが出来ます。

 

3) サービスの品質を一定にする

電球ひとつでも液晶テレビでも、常に同じサービスレベルを保つことが大切です。あなたのターゲットはメーカー小売希望価格で購入しても良いと思っている人たちです。1回の取引ではなく長期的な視野に立ったサービスを提供する必要があります。

 

高い品質のサービスを、絞り込んだ顧客だけに提供すれば、継続的に利益を生むことが出来るのです。